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骨密度を測定する検査について

2023.09.19
  • 医療の豆知識

骨密度を測定する検査方法は色々な方法があります。ゴールドスタンダートといわれる検査・よく骨折する箇所の腰椎や大体頸部の骨密度測定できる検査・直接は骨折しやすい部位を測定するわけではないけど検査機器が簡便で測定できる検査・診断はできないけど被ばくなど考慮せず検診や市民公開講座など多くの対象者をスクリーニングできる検査などがあります。

以下に検査の特徴を紹介させていただきます。

二重エネルギーX線吸収法(DEXA):骨に2種類異なるエネルギーのX線を当て、骨量を測定します。骨粗鬆症の検査では腰椎・大腿骨・手首の骨などを測定部位とします。この検査の特徴として、通常のレントゲン写真撮影に比べて被ばく量は少なく、各種骨量検査法の中では精度が高いという特徴がありますが、検査できる施設は限られます。愛媛県今治市でもDEXAで検査できる施設は限られます。骨粗鬆症の診断・治療効果の確認・モニタリングに適しています。新しい応用方法のTrabecular Bone Score(TBS)は計算できる骨構造特性指標として期待され、骨質を推定します。当院はDEXAならびにTBSを測定する機器を完備しています。

MD法:アルミニウム板がある台に手のひらを載せてX線撮影し、第二中手骨とアルミニウムの濃度を比較して骨密度を測ります。骨粗鬆症の診断にも用いることができ、一般的なX線撮影装置で簡便に撮影できます。DEXA法に比べて精度は落ちますが診断には有用です。しかし治療効果の判断は難しいとされます。腰椎・大腿頸部の骨密度を測定するわけではないので、正しく病態を正確に把握できない可能性があります。

定量的超音波測定法(QUS)超音波伝播速度(speed of sound)が骨密度に比例することから、超音波が骨に伝わる速度より骨密度を測定します。測定部位は踵骨と脛骨で行う場合があります。短時間で被ばくがないことから骨粗鬆症スクリーニングとして自治体が行う検診などで行われます。しかし診断や治療効果判定はできません。超音波による検査は骨粗鬆症スクリーニングはできますが、骨粗鬆症の診断はできず疑いがある場合には上記の二重エネルギーX線吸収法(DEXA)MD法を追加で行う必要があります。

上記表は骨粗鬆症の検査の違いをまとめたものです。ご参照ください。

<骨代謝のバランスを調べる骨代謝マーカー検査>

骨は骨代謝もしくは骨リモデリングという、古い骨を溶かす骨吸収と、溶かされた部分に新たな骨を作る骨形成というサイクルによって常に作り替えられています。詳細は骨についての前の記事をご参照ください。骨代謝マーカーは骨代謝のバランスを調べるもので、血液や尿の検査によって測定されます。リモデリングの状況を推測するのに有用です。

  • 骨形成マーカー:P1NP・BAP(日内変動なし)
  • 骨吸収マーカー:TRACP―5b(日内変動なし)、NTX、DPD
  • 骨マトリックス(基質)関連マーカー:ucOC

骨粗鬆症と診断され薬物加療開始前後に骨形成マーカーや骨吸収マーカーを測定することで、薬剤加療の妥当性を評価する判断材料の一つになります。

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