Uクリニック 内科・糖尿病内科・内分泌内科

お知らせInformation

ホーム 医療の豆知識

骨粗鬆症の診断・薬物療法の適応について

2023.09.19
  • 医療の豆知識

骨粗鬆症の診断は、脆弱性骨折の既往・骨密度で診断されます。また同時に骨代謝に影響を与える要因の鑑別が必要です。内分泌疾患として糖尿病・クッシング症候群・サブクリニカルクッシング症候群・原発性副甲状腺機能亢進症甲状腺機能亢進症・ビタミンD欠乏症など確認が必要です。またステロイド治療薬の使用歴・他疾患(関節リウマチや肝硬変など)・栄養不足もスクリーニング必要です。

骨密度に関係なく軽微な外力で椎体骨折や大腿骨近位部骨折が起きた場合には骨粗鬆症と診断されます。またその他の部位として肋骨・骨盤・上腕骨近位部・橈骨遠位端・下腿骨を骨折した場合には骨密度(YAM80%未満)で診断されます。また骨折の既往がない場合には、骨密度(YAM70%以下または-2.5SD以下)で骨粗鬆症と診断されます。

骨粗鬆症の薬物治療開始の目安は脆弱性骨折既往有無・骨密度・FRAX®によるリスク推測・大腿骨近位部骨折家族歴となります。将来の骨折危険度を判定するFRAX®があります。FRAX®は世界保健機関(WHO)の国際共同研究グループが作成したプログラムで、40歳以上を対象に骨粗鬆症による骨折が今後10年のうちに発生する確率を計算します。骨粗鬆症による骨折の発症にかかわる様々な危険因子のうち12の因子(大腿骨頸部のBMDを入力しない場合は11の因子)について入力すると、主な骨粗鬆症性骨折の今後10年間における発生率(%)を得ることができます。<FRAXはこちらを参照

骨粗鬆症診断条件を満たすものはすべて薬物療法開始の適応となります。また骨密度YAM71~79%でも大体骨折近位部骨折の家族歴を有する場合やFRAXで骨折リスク15%を超える場合には適応となります。骨密度測定の結果は腰椎と大体頸部で異なる場合があり、リスクが高い場合にはDEXAで直接測定をお勧めします。

一覧に戻る
pagetop
WEB予約はこちら
お電話でのお問い合わせ0898-52-8811 WEB予約はこちら